日本の祭りレポート
わかみやはちまんはだかまつり
祭り初日の金曜日、神輿は桂川対岸の下宮に渡御し、最終日の日曜日に若宮八幡宮に還御します。その渡御と還御の「川渡し」が見もの。御玉橋の下に据えられた太鼓が打ち鳴らされ、大松明に向けて火矢が放たれます。長さ16メートル、重さ5トンの大松明は日本最大。数本の火矢が大松明に刺さりました。それは巨大な火の塊となり、赤々と夜の桂川を照らします。すると対岸からおよそ80名の若者に担がれた神輿が「川入り」を始めます。重さ1トンの神輿が川の中で大暴れ。松明が燃えさかり、太鼓は勇壮に、祭りはクライマックスへと向かいます。これは勇ましさと神々しさが同居する祭り。
【取材・文:苦田秀雄】