日本の祭りレポート
うしごえまつり
祭りのハイライトは牛のハイジャンプです。神社境内に設けられた高さ50センチの丸太棒を牛が跳ぶという奇祭。それは農作業に使う牛がこのように元気であることを神様に見せるという意味と、立派な牛に育つようにということで、「超」を「牛肥」にひっかけたという説も。日本の車文明がヨーロッパに比べて1000年の遅れをとったのは、日本人は牛馬を家族の一員として慈しんだからです。ヨーロッパの人々は牛馬を去勢して移動手段の動力源にしました。日本にはそのようなマインドはなく、動力源に人をあてたのです。それが人力車でした。これは逆にヨーロッパの人からみれば驚くべきこと。
【取材・文:苦田秀雄】
えびの市に鎮座する菅原神社で家畜の無病息災と豊作を願う伝統行事、牛越祭。地面から50センチの高さに設置された丸太を牛が跳び越えるというこの珍しい祭りは、農繁期を終えた牛たちによって行われます。祭りの歴史は400年以上と古く、今では毎年約20頭の牛が参加しています。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り