日本の祭りレポート
とうこやさかじんじゃれいたいさい・とうにんぎょうじ
これは八郎潟周辺の水にかかわる信仰と、八岐大蛇退治の神話が習合した祭りです。クライマックスはスサノオノミコト(「牛乗り」)が八岐大蛇を退治する出雲神話の再現。スサノオノミコトが神がかり状態で神牛に乗って進む神幸、船越水道に浮かぶ小舟でチョマンが演じる「くも舞」は現世を超越した不思議さ。
祭りは8人の「統人」が中心に1年にわたる独自の秘儀を進めます。それは古統人が新統人にお竹を渡す「統人お竹受け」、年末と年始の「夜籠り」、境内に「味噌埋め」、もやしを栽培する「ひえもの囲い」、「酒部屋造り」、「酒部屋親爺と牛曳き人の秘義」など独特にして神秘な行事が盛りだくさん。きわめてレアな祭りです。
【取材・文:苦田秀雄】
東湖八坂神社例大祭は1年にわたってさまざまな行事が繰り広げられ、毎年7月7日にクライマックスの神事が披露されます。
日本神話に登場するスサノオノミコトが御神牛に乗って練り歩く「牛乗り」と船上でヤマタノオロチが演じる「くも舞」。神話の世界「スサノオノミコトのヤマタノオロチ退治」伝説を再現します。(国指定重要無形民俗文化財)