日本の祭りレポート
とおかまちおおまつり
70年大阪万博で「太陽の塔」を手がけた天才芸術家・故岡本太郎氏が「なんだ、コレは!」と驚嘆したという異形の縄文土器「火焔型土器」。十日町市は出土地区のひとつです。その縄文の自由奔放なエネルギーを彷彿とさせるのが、十日町おおまつり。「お祝い」転じて「おいよい!」となったといわれる独特の掛け声で64町内を威勢よく渡御する八角神輿は、かつて隆盛を極めた縮み問屋の寄進によるもの。江戸後期、京都の宮殿師の手による豪華な作りです。他にも、奉納煙火、箱灯籠・桜灯籠の設置、俄(山車で披露される踊り)、大民謡流し、明石万灯、奉納少年相撲大会と、見どころは実に多彩。これらが3日間にわたって続くのですから、盛り上がらないわけがありません。行く夏を惜しむように人びとは祭りの興奮に酔いしれます。
取材・文:加藤正明
数百年の歴史をもつ諏訪神社秋季例大祭を起源に行われる伝統ある祭り。荒神輿と異名をもつ全国的にも 珍しい八角神輿や、山車の上で芸妓が踊りを披露する俄(にわか)など、多彩な行事が3日間に渡って繰り広げられます。初日は民謡流しや明石万灯が練り歩き、最終日には、八角神輿の還御で祭りがクライマックスを迎えます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り