日本の祭りレポート

塩屋湾のうんがみ(海神)祭

しおやわんのうんがみさい

塩屋湾のうんがみ(海神)祭1
DATA
旧盆明けの初亥
沖縄県大宜味村 塩谷湾
0980-44-3001(大宜味村役場)
那覇空港より沖縄自動車道で1時間30分
※取材時2009年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

浜辺の神人(かみんちゅ)はイースター島のモアイか

これは沖縄本島北部、大宜味村の塩屋と白浜、屋古、田港の4地区が共同で行う海の彼方ニライカナイからの来訪神を迎え、送る海神事です。歴史はおよそ500年。沖縄社会の特徴は出自を重んじる「祖先観」であり、思想の根幹は「世乞(うーく)」で、現世と他界の概念が明確。他界は天界(オボツカグラ)や、海の彼方および地底(ニライカナイ)、死者の赴く後世(グショー)などがあります。ガジュマルの下の拝所に座っていた「神人」たちは祭司「ノロ」を中心に村人たちとともにゆっくりと浜辺に赴きます。浜辺に並んで座った5人の老婆は海の彼方のニライカナイに向かって祈りを捧げます。これぞディープ琉球文化の神髄。

【取材・文:苦田秀雄】

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