日本の祭りレポート
しもふなおかじんじゃみゆきさい
この祭りで目立つのは神幸の先陣をきる榊です。それは担ぎ棒のついた台の真ん中に5メートルばかりの榊を差し込んだもの。担ぎ手は“ちょんやさー”の掛け声で激しくそれを地面にぶつけます。さらに要所要所で“ここらが榊の練りどころ”でドスン。“人気を揃えて”でそれを1メートルほどほうり上げ、また“ちょんやさー”。このとき皆の動きがそろっていなければ“これでは榊に気がないぞ”。そろえば“だいぶん榊に気ができた”、“豊年づきでも”で、また“ちょんやさー”。そして地面にぶっつけます。祭りの最後は神社に戻ってきた榊と神輿が激しくぶつかりあう「練りあい」。榊と神輿の相撲です。
【取材・文:苦田秀雄】
3年に一度行われる、八頭町指定無形文化財「下船岡神社神幸祭」は、約390年の伝統を持つ古式豊かな神幸祭(みゆきさい)です。榊(さかき)を先頭に、神輿、御幟(おのぼり)、奴の舞、獅子舞などが年齢別に構成され、町内を練り歩きます。神輿は1t程の重量があり、持ち上げるだけでも最低30人は必要とされます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り