日本の祭りレポート
しまだたいさいおびまつり
むかし島田では、よそから嫁いできた花嫁はお披露目に町を歩くというしきたりがありました。でも花嫁を見世物のように扱うのは気の毒だということになり、いつしか帯を身代わりに、神輿渡御の警護の大奴の木太刀にそれを飾って町人に披露するようになったのです。「帯まつり」の名の由来です。
行列は大名行列を先頭に、神輿の渡御行列、鹿島踊があり、最後に屋台が続きます。踊りは屋台の綱の内側で踊る「地踊」と、屋台の舞台で踊る日本舞踊の「上踊」があります。芸人たちは町の人にその腕前を披露しなければならない習慣があります。もし彼らを満足させることができない場合は、その夜そっと枕銭を置いて帰されたとか。
【取材・文:苦田秀雄】