日本の祭りレポート
しーしがなしほうねんさい
「加那志」の意味は「尊ぶ」の尊敬語です。この祭りの主役は獅子で、志多伯(したはく)の守護神。それはデイゴ*で作られ、表情や風体はアジアの雰囲気。
野呂殿内で拝みをしたあと、地域のシンボル旗を先頭に「道ジュネー(行進)」が始まります。一行は各所で拝み、各種の芸能を披露しながら馬場へと向かいます。夕暮れ、馬場で座清めの棒術に続いて長者の大主による祭りへの祝言とムラの繁栄が祈願。さらに深夜に至るまで組踊、狂言・芝居、舞踊、獅子舞など、およそ30演目が披露。なかでも獅子の動きは激しく、空手の型や、演舞の最中に前足と後ろ足役が瞬時に入れ替わるなど他では見られない所作が続々。
【取材・文:苦田秀雄】
約300年の歴史を持つ志多伯獅子加那志は、年忌の節目にあたる年の旧暦8月15日~16日に村に姿を現し、沖縄戦の戦災から昭和21年に再興され、現在も村の繁栄を願い舞い踊ります。神獅子と練り歩く「道ズネー」の後、夜の舞台では獅子舞や棒術、組踊などが二夜続けて披露されます。スピード感あふれる獅子舞は圧巻です。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り