日本の祭りレポート
せいはくさい
コマの重さが1輪2トン、計8トン。ヤマの高さ12メートル、総重量20トン。これぞ日本一のでかヤマ。「青柏祭」とは青い柏に神饌をのせてお供えすることに由来します。そして、七尾の人たちはこのヤマに飾られた歴史上の名場面をその年の心掛けや戒めとしているのです。町は鍛冶町、府中町、魚町があり、それぞれがそれぞれの生業(なりわい)や役割を担い、誇りの全てをこのでかヤマにかけるのです。祭りの見どころは「辻回し」です。狭い街筋を直角に回るテコの技には目を見張るものがあります。若者たちは各自の役割を分担して実にキビキビと動き、それでいて悲壮感がない。飲んではいても酔っ払いがいない。そこは笑顔の渦。
【取材・文:苦田秀雄】
五穀豊穣を祈る能登最大の春祭り。3つの山町から奉納される曳山・通称でか山は、高さ約12メートル、重さ約20トン、車輪の直径約2メートルと、曳山としては日本一の大きさを誇ります。上段に歌舞伎の名場面が再現されたでか山は、見どころである豪快な方向転換「辻廻し」を行いながら、町中を曳き廻されます。