日本の祭りレポート
ろくごうのかまくら
この祭りの流れは正月に子供たちが半紙に願いごとを書いて青竹に吊して玄関わきに飾る「天筆(てんぴつ)書初め」。13日からは雪で小屋を作って中で遊ぶ「鳥追い行事」、「松鳰(まつにお)焼き」があり、最終日がクライマックスの「天筆焼き」と「竹打ち」と続くもので、この一連の行事を「六郷のカマクラ」といいます。
「天筆焼き」は子供たちが書いた願いごとをとんどの火で焼いて天に届けて願いを祈ります。「竹打ち」は六郷の若者およそ400人が南北に分かれて竹で相手を激しく打ち合って攻めより、陣地を多く取ったほうが勝ちとなるもの。北軍が勝てば豊作、南軍が勝てば米価が上がるという生業(なりわい)をかけての年占(としうらない)です。ゆえにそれは壮絶のひとこと。
【取材・文:苦田秀雄】
鎌倉幕府政所の「吉書初(きっしょはじめ)」の遺風を今に残す一連のこの行事は、国の重要無形民俗文化財に指定された、豊作祈願の火祭です。天筆(てんぴつ)飾り、鳥追小屋作り、竹うちと続くのですが、2月15日の竹うちは5~6mの青竹を持った男衆が南北に分かれて激しく打ち合い、一番のハイライトとして楽しまれています。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り