日本の祭りレポート

大鹿歌舞伎

おおしかかぶき

大鹿歌舞伎1
DATA
5月3日(大蹟神社) 10月第3日曜日(市場神社)
長野県下伊那郡大鹿村
0265-39-2001(大鹿村役場)
JR飯田線「伊那大島」駅下車   中央自動車道「松川」IC
※取材時2011年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

信州伊那の桃源郷に本格村歌舞伎が

紅白の桃の花が咲き乱れ、芝桜は紅(くれない)の絨毯。村のすぐ後ろには雪を戴いた赤石岳(3,121メートル)。ここは信州伊那の山奥の大鹿村。村人は幕府による禁止令が出たときも、「かくれ踊り」や「子供手踊り」という隠れ名で地芝居を演じ続けてきました。それは村人たちの数少ない娯楽だったのです。「大鹿歌舞伎」の外題(げだい)は「六千両菅原伝授手習鑑(ろくせんりょうすがわらでんじゅてならいかがみ)」「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」など30種。村人演じる芸は本格的な大衆芸能で、東京から見学に来る著名な歌舞伎役者をもうならせるほど。三段重ねの弁当「ろくべん」の山の幸に箸を入れ、地酒をやりながらの見学。桃源郷とはきっとこういうところを言うのだと思います。

【取材・文:苦田秀雄】

概要

300年余伝承される地芝居で定期公演は神社の回り舞台で演じられます。春と秋の1年2回の定期公演が行われ、上演外題(げだい)は30演目以上。その中で『六千両後日文章重忠館の段(ろくせんりょうごじつのぶんしょうしげただやかたのだん)』は大鹿村にのみ伝わる外題で、六千両は6人の千両役者の意であるとされ、できるだけ多くの村人が主役になれるよう工夫されています。

※出典:ダイドーグループ日本の祭り

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