日本の祭りレポート
おのみちぎおんまつり さんたいまわし
3基の神輿が “よいやさーの よいやさ”と街に出てゆきました。やがてそれは“ここじゃ~ ここじゃ~ よい よい”の掛け声で土堂地区の渡し場に到着。そこには柱が立てられ、神の幟が。その幟柱を中心に「三体揃い踏み」が始まります。3基が一列になって幟の周りを厳粛に回ります。次は「タイムトライアル」。それぞれの神輿が幟の周りをまわる速さを競います。最後は「三体廻し」です。これも幟柱を真ん中に2体の神輿が並んで走り、その外から走りこむ1体が勝てばそれが勝者となります。それぞれの神輿が幟に付けば、3体が一緒になって柱を回ります。彼らは“このとき尾道がひとつになる”といいます。
【取材・文:苦田秀雄】
尾道町を構成する3つの地区に対応した三体の神輿が各町内を練って土堂渡し場へ集結。神の幟と呼ばれる八坂神社の幟の下で、周回する速さを一体ずつ競うタイム・トライアル(前哨戦)、次いで三体入り乱れて駆ける競い合いを経て、三体が幟に付けられ、江戸時代からの伝統である「三体廻し」という独特な情景を繰り広げます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り