日本の祭りレポート
にほんまつのちょうちんまつり
この祭りは寛文4年に丹羽光重の「よい政治を行うには先ず領民に敬神の意を高揚させること」という考えで誕生。
300個ほどの提灯で飾られた太鼓台の柱や欄干には、精緻な彫り物が施されています。太鼓台の屋根には6メートルほどの竹の先を割って、8個の提灯をつけたスギナリが立てられます。これは神霊の依代(よりしろ)なのです。砂切(しゃぎり)は威勢よく祭りに勢いを与えます。提灯に飾られた太鼓台は動く光のカタマリ。特に印象的なのは若連の規律正しさと勇ましさです。それは政府軍と戦った二本松少年隊を彷彿とさせます。祭りの最後、太鼓台はフィナーレを惜しむかのように各自の町内を深夜まで練ります。
一番の見所は4日の宵祭りで、各町内から鈴なりの提灯をつけた七台の太鼓台が繰り出し、二本松神社のかがり火を紅提灯に移します。300余の提灯をつけたそれぞれの太鼓台は夜空を赤々と照らし、威勢のいい若連の掛け声とお囃子を奏でながら市内を勇壮に練り歩き、見物客までも熱くします。