日本の祭りレポート

美郷町の御田祭

みさとちょうのおんださい

美郷町の御田祭1
DATA
7月第1日曜日
宮崎県美郷町南郷田代地区
0982-59-1600(美郷町南郷支所地域政策課)
JR日豊本線「日向市」駅から路線バス
※取材時2009年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

里山の農耕神事に日本の原風景をみる

「御田祭」は日陰山の中腹に本社をもつ田代神社が彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)の霊をお迎えして行う農耕神事です。催馬楽(さいばら)の演奏に続いて牛馬が宮田に入り、大暴れ。若者たちが泥だらけになって手綱を操ります。結婚近い若者が花嫁を牛に乗せて宮田を回り、地域に披露。「ミヨド」が白衣に襷(たすき)をかけて頭に赤飯を入れた米櫃(こめびつ)をのせ、参詣者に配ります。「ウナリ」や「ノボリモチ」たちが忙しく動き回ります。これらはそれぞれが世襲制の祭りの世話役なのです。神楽が終われば最後は早乙女およそ100名による田植。編み笠に絣の着物、赤い襷に赤の襦袢(じゅばん)姿が可愛い。それは静かな山里に沸き起こった一瞬の夢絵巻。

【取材・文:苦田秀雄】

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