日本の祭りレポート
みかわおかえりまつり
この祭りは1日目が神幸祭、2日目が還幸祭で、神社からお旅所に渡御するもの。つまり、神社からみれば、初日が“いってらっしゃい”で、翌日が“おかえりなさい”ということ。その神様の通る道筋が「おかえり筋」とよばれ、地域では10年に1度その道筋がまわってくるきまりです。祭りを運営する美川校下青年団の風体と所作が独特。男子は紋付き袴に白鉢巻き、女子は和服。祭りの花形は旗手と12人のラッパ手で、旗手は神輿先導の旗を振りつづけます。夜明けとともに藤塚神社への行進ラッパ。6時30分、お旅所にむけての渡御がスタートします。13基の山車は500年の伝統をもつ美川仏壇の技を駆使。
【取材・文:苦田秀雄】
美川おかえり祭りは藤塚神社の春季祭礼で、北前船の寄港地として栄え、江戸時代中頃に始まったとされています。祭りでは、若衆による威勢の良いラッパに先導された豪華な神輿や台車が町内を練り歩きます。神社に戻る道を「おかえり筋」と言い、10年に一度巡ってくる筋の家々では、贅を尽くしたもてなしが行われます。