日本の祭りレポート

壬生の花田植

みぶのはなだうえ

壬生の花田植1
DATA
6月第1日曜日
広島県山県郡北広島町壬生
0826-72-2111(北広島町教育委員会)
中国自動車道・浜田自動車道「千代田」IC
※取材時2011年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

早乙女(さおとめ)に日本の原像をみる

この祭りは鎌倉時代、西日本一帯に誕生した、苦しい田植作業を囃しながら行うという風習が起源です。牛飼いに引かれた牛たちが花田植の田圃に入り、代(しろ)かきをします。壬生田楽団と川東田楽団の囃子にあわせて早乙女たちが横一列になり、田植唄を唄いながら苗を植えてゆきます。「サンバイ(田の神)」が編木(ささら)で囃します。その軽妙なリズムが田園に流れ、所作に活気を与えるのです。早乙女の田植絵巻は田圃(たんぼ)の逆さ鏡。絣(かすり)の着物に真赤なタスキ、頭に菅笠(すげがさ)、手足は手甲(てっこう)脚半(きゃはん)。“今日の田友達は 名残惜しい友達 洗い河原で文(ふみ)を参らしょうかの”かつて花田植が終った後、小川で泥を洗いながら若い男女は密かに恋文を交したとか。

【取材・文:苦田秀雄】

概要

煤竹を割って作った陰陽のササラを持って音頭をとる「サンバイ」が指揮し、大太鼓や小太鼓、笛や手打鉦(てうちかね)で囃(はや)し、菅笠、絣(かすり)の着物に赤い太鼓帯たすき掛けの早乙女が田植歌を歌いながら早苗を植えていきます。無病息災と、豊穣を願う農耕儀礼であると同時に、苦しい田植作業を楽しくしようとした華やかな行事です。

※出典:ダイドーグループ日本の祭り

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