日本の祭りレポート
きんごさまおどり
これは不運な死を遂げた領主の島津金吾左衛門尉歳久公(通称「金吾さぁ(様)」に踊りをご覧いただいてその霊を慰安するもの。まず稚児行列と稚児舞。“きんごさぁは、みてござる”の唄が可愛い。そして「棒打舞」。両者6尺棒を手に、正眼に構える相手の棒の頂点を満身の力で打つ技。演目は「地割舞」、「俵踊り」、「六尺棒踊り」、弓之尾恵友会の「鷹刺し踊り」と続きます。とくにこれはテンポよく、粋で、男の色気を感じるもの。センターの男性の演技が見事です。○○48でも、やはりセンターがメインポジションだと実感。さらに「虚無僧踊り」。これは仇討のため虚無僧に変装して本懐を遂げたあと、妻と喜んで踊ったものとか。当日末裔の島津ご夫妻がこれをご覧になっていました。
【取材・文:苦田秀雄】
織田・豊臣時代にこの地域を治めていた祁答院島津家初代・島津歳久。地元の人々から「金吾様」と呼ばれ親しまれていた歳久を祀るのが大石神社です。その秋季大祭では豊作・無病息災を祈念し、中津川地区の5集落が一同に集まり、各集落に伝承される踊りを奉納します。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り