日本の祭りレポート
かわごえまつり
小江戸・川越はすべてが心に優しく、拍子木チョンチョンの2拍に“そ~れぃ”のかけ声で動きだす各町の山車は江戸まさり。江戸葛西・神田囃子はますます粋に、テンポよく、おかめや天狗がクネクネと、進む通りは蔵屋敷。空にそびえる鐘楼は川越名物「時の鐘」。山車は江戸系川越型といい、川越の伝統に江戸の様式を加えたもの。台座は360度回転。それは「もどき」とよばれる里神楽のひょっとこや天狗、獅子などの舞がどこからでも観覧できる工夫。お囃子は大太鼓、締太鼓、鉦で構成され、葛西囃子に神田囃子、それに川越近郊に伝わる里神楽が加わった独自なもの。夜の山車と山車がすれ違う「曳っかわせ」は必見。
【取材・文:苦田秀雄】
川越まつりは、江戸の天下祭の影響を強く受けて発展し、祭で曳出される山車の形も、天下祭の流行を敏感に感じ取りながら変化していきました。絢爛豪華な山車が、小江戸川越の象徴である蔵造りの町並みを中心に、町中を曳行。何台もの山車が辻で相対し、すれ違うさまは、そのスケールの大きさで、見物客を圧倒します。(国指定 重要無形民俗文化財) 重要無形民俗文化財)