日本の祭りレポート
かりわののおおつなひき
羽州街道沿いのこの町は古来「市(いち)」で栄えてきました。この綱引きは二日町が勝てば米価が上がり、五日町が勝てば豊作とされ、地域の氏神である市神(いちがみ)への奉納神事として、室町時代にはじまったと伝えられます。綱は雄綱、雌綱とも、周囲220センチ、雄綱の長さは64メートル、雌綱は50メートルで、重さはそれぞれ10トン。引き手は数千人。熟練者である「建元(たてもと)」の“ソラッ”の号令で一気に会場がヒートアップ。“ジョウヤサノー”の掛け声で両軍が一心不乱に引きあいます。決着がつくまでの勝負です。踏み固められた雪道は踏ん張りようがありません。それゆえ簡単には決着がつかないのです。
【取材・文:苦田秀雄】
雄綱、雌綱とも、その周囲、約2.2m。雄綱、約64m。雌綱、約50m。重さ各々約10t。2月10日の夜古式にのっとって結ばれ、数千人による引き合いが始まります。綱引きは上町(二日町)と下町(五日町)に分かれて行われ、上町が勝てば米値が上がり、下町が勝てば豊作と言い伝えられています。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り