日本の祭りレポート
よしうらかにまつり
呉市はあの戦艦大和が建造されたところ。その造船所の上の高台に吉浦八幡神社が鎮座。祭りの期間各地区の出しものが賑やかに繰りだします。圧巻は吉浦東町の1トンの「ちょうさい(山車)」が神輿を先導して八幡神社に神霊を迎えに行く「宮上がり」と、お旅所に向かう「宮下がり」です。とくに「宮下がり」で103段の石段を降りてくる場面は圧巻。石段を降りてしまえば祭りは終わるということから、名残りを惜しむために「ちょうさい」は石段の途中で下がったり、上がったり。「ちょうさい」の上の4人の神童は振り落とされないように体を縛られ、しかも平然と太鼓を打ち続けます。けなげにして勇ましい姿に感動します。
【取材・文:苦田秀雄】
祭りの時期に渡り蟹が多く捕れたことで、「カニ祭り」と呼ばれるようになった吉浦八幡神社例大祭。10数地区それぞれの催し物が行われる他、ちょうさい(だんじり)が神社の階段を大きな掛け声とともに勢いよく駆け上る様は圧巻です。境内では、子どもたちによる踊りも披露され、祭り一番の盛り上がりを見せます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り