日本の祭りレポート
ひゅうがひょっとこなつまつり
その日、日向市は2000人ものひょっとこで真っ赤に染まります。「ひょっとこ」の語源は「火男」で、それは火をおこしている男の表情。「日向ひょっとこ踊り」の起源は、昔おかめという美女がいて、ひょう助という若者が彼女を射止めます。しかし子宝に恵まれずお稲荷さんに飯を供えたところ、神主がそれを横取りしたため、お稲荷さんが怒ってキツネになって飛び出したところ、美しいおかめに一目ぼれ。てんやわんやの大騒動になった様子の再現が日向市永田集落に伝わるもの。“テンテコテン テンテコテン テンテコテンテコテンテコテン”の囃子にのって、それぞれの連が踊る、踊る。それは滑稽に、ときには色っぽく。
【取材・文:苦田秀雄】
日向市塩見永田地区に伝わる「永田のひょっとこ踊り」。キツネ、おかめ、ひょっとこに扮した人々が、笛と太鼓と鐘に合わせて、ユーモラスに踊ります。「日向ひょっとこ夏祭り」は昭和59年から開催され、毎年全国各地からひょっとこ踊りの愛好家が集まります。約2千名近いひょっとこが市街地を踊り歩く光景は圧巻です。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り