日本の祭りレポート
ひよしさんのうさい
日吉大社は比叡山の東麓に壮大な神殿群を構え、比叡山の地主神の役割をもつ全国3,800ある神社の総本社。参道から振り返れば、目の先に鳥居があり、桜がふぶき、はるか琵琶湖が夕日に輝きます。4月12日夕刻、生源寺に神輿の担ぎ手が集合。ここで「読み上げ式」があり、一行は大山咋神と妃の鴨玉依姫神を迎える「午の神事」へ。その夜2柱の神は結婚。翌朝、神々の結婚を祝う稚児の「花渡り式」があり、夜になれば大政所で神輿はゴトン、ゴトンと激しく揺すられます。神輿が地面に落下。神様の誕生です。翌日は天台宗総本山比叡山延暦寺の天台座主の般若心経が唱えられ、7基の神輿が琵琶湖で船渡御をします。
【取材・文:苦田秀雄】
1200年以上の歴史を有する天下の勇祭。神々が鎮座した由来を神輿で再現し、天下泰平・五穀豊穣を願います。期間中には7基の神輿が登場し、八王子山山上から神輿を担ぎ下す「午の神事」や、御子神出産の儀式である「宵宮落とし神事」、琵琶湖上を渡御する「船渡御」など、歴史絵巻さながらの行事が繰り広げられます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り