日本の祭りレポート
かごしまじんぐうはつうまさい
全国に多い「初午祭」ですが、鹿児島神宮では馬が太鼓と鉦と三味線の囃子にあわせて首を振ったり、スキップしながら行進するという珍しいもの。馬は「鈴かけ馬」とよばれ、体には鈴や初鼓・花・米俵・幟などが取りつけられて、25頭ほどが鹿児島神宮の参道500メートルを歩みます。この祭りは室町時代に島津貴久公の夢枕に馬頭(ばとう)観音が現れ、“私は永いあいだ、誰からも顧みられなかったので自分を祀って欲しい”とのお告げがありました。同時に神官や高僧も同じ夢をみたということで、その日、旧暦1月18日を縁日としてこの祭りが始まったとされます。馬にも踊りの上手下手があり、一生懸命踊る姿が微笑ましい。
【取材・文:苦田秀雄】
460年以上の歴史を誇る伝統行事の初午祭は、鈴かけ馬と踊り連が一体となって神様に踊りを奉納し、家畜の安全や多産・五穀豊穣・家内安全を祈願し、病気や厄を祓う祭りです。首にたくさんの鈴をかけ、花や初鼓、米俵で華やかに飾った鈴かけ馬が、 お囃子と馬方さんの手綱さばきに合わせてステップを踏みます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り