日本の祭りレポート
はなわばやし
花輪囃子の起源は平安時代にあります。「二本滝」「宇現響」「鞨鼓(かっこ)」「霧囃子」は平安時代、「追込」「矢車」が江戸時代、さらに幕末の「拳囃子」「吉原超」が習合して今の形になったもの。これは「腰抜け屋台」で歩きながら囃す独自のスタイルです。音で情景を表現する「霧囃子」は朝霧がたちこめた風景、「宇現響」は浄土の世界。屋台のきらびやかさ、情感あふれる囃子に陸奥の旅情を感じます。見どころは19日と20日の夜8時に鹿角花輪駅前で行われる10基の屋台の囃子共演。祭り人らは円陣を組み、手締めの儀式“サーン サーン サントセ オササノサントセ ヨイヨイヨイ”を3回繰り返します。これは日本三大祭礼囃子とされています。
【取材・文:苦田秀雄】
「幸稲荷神社」に奉納される歴史ある祭典です。祭典は5日間にわたり行われ、19、20日に奉納される祭礼囃子が「花輪ばやし」という名称で多くの人々から親しまれています。暗闇に浮かび上がる豪華絢爛な屋台、夜を徹して鳴り響く賑やかなお囃子が特徴で、「日本一の祭り囃子」と賞賛され、鹿角最大の祭りです。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り