日本の祭りレポート
はかたぎおんやまがさ
7月15日午前4時59分、そこは櫛田神社の境内。7流れの7台の山が神社前に集結。4時59分に合図の太鼓が打たれると、いよいよ祭り最後の「追い山」です。「博多祝い歌」に続いて一番流れ山が神社に突入。照明に煌々(こうこう)と照らされたその軍団は“おいっさ おいっさ”の掛け声で、境内中心に立てられた「清道旗」を一周。そのまま猛烈な勢いで博多の街へと消えていきました。タイムトライアルレースです。各流れがそれに続きます。体を冷やすために沿道から水が浴びせかけられます。走る、走る、その雄姿、勇壮にして荘厳。男らしく、かつ純情。6分後に2番山、以下5分ごとに7番山までが「清道旗」を回って早暁の博多の街に。“山があるから博多たい”「山のぼせ」たちの合言葉です。
【取材・文:苦田秀雄】
期間中、市中心部の要所要所に高さ10mを超える絢爛豪華な飾り山笠が建ち、後半の10日からは勇壮無比な舁き(かき)山笠が登場。日一日と掉尾の15日払暁の追い山に向け収斂されていきます。追い山の舁き出しは15日の夜明け、午前4時59分。数千人の舁き手の顔が最高に輝く一瞬。博多山笠は参加する人、見る人の心をとらえて離しません。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り