日本の祭りレポート
ふじえだおおまつり
この祭りは長唄、三味線、お囃子にあわせて踊る地踊りとしては日本最大の規模。藤枝14の街の参加です。それぞれの街の屋台には長唄師匠と伴奏者あわせて10人が乗り、屋台の綱曳き100人がその演奏にあわせて地踊りを披露します。これがなんとも粋。見ているものも自然に体が動いてしまいます。この町でこれほど長唄地踊りが盛んになったのは明治39年(1906)に藤枝左車区出身の長唄巨匠・家元6世芳村伊十郎を祭りに迎えたことによります。いまは8代目伊十郎が左車区の屋台で長唄を披露。屋台の方向転換も見事。てこ棒を屋台の前面にかませて10人ほどの曳き手が揺すって向きを変えます。
【取材・文:苦田秀雄】
3年に一度開催される藤枝大祭りは、14町全ての屋台が長唄・三味線・囃子方の演奏で地踊りを披露します。その質・量ともに日本一の長唄・地踊りです。女性の優雅な地踊りと、力強い男衆による屋台の曳き廻しが見所で、屋台の引き違いや、狭い場所でも太く長い梃子棒を微妙に操作し、大きな屋台を回転させる様子は圧巻です。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り