日本の祭りレポート

美国神社例大祭 天狗の火渡り

びくにじんじゃれいたいさい てんぐのひわたり てんぐのひわたり

美国神社例大祭 天狗の火渡り1
美国神社例大祭 天狗の火渡り2
美国神社例大祭 天狗の火渡り3
美国神社例大祭 天狗の火渡り4
美国神社例大祭 天狗の火渡り5
DATA
7月5日~6日 ※毎年同日
北海道積丹郡積丹町大字美国町字大沢
0135-44-2101(積丹町美国神社)
JR函館本線「小樽」駅から路線バスで「美国町船澗」下車
※取材時2018年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

北の港に天狗が燃える

北海道、積丹半島の美国。そこは小樽の西の港町。神幸の先頭は赤い衣の天狗様と神様の道案内役の猿田彦。天狗は1本歯、高さ20センチの下駄をはき、大手を振ってわっさ、わっさと歩いてきます。行列は街を回って神社に還御。地域をくまなく歩いた天狗様は穢れや罪、厄災をわが身に集め、神社に戻ってそれを焼きつくすのです。カンナくずに火が入れられ、それは一気に高い炎となり、天狗様は手をひかれて炎のなかへ。炎を背負っています。くぐりぬけました。その姿キリストの贖罪か。天狗様は単に威張っているのではありませんでした。それは故郷美国の厄災を払う大役への自負だったのです。

【取材・文:苦田秀雄】

概要

天狗(猿田彦)や神輿が燃えたぎる炎の中を勇壮に渡り、穢れを払う「火渡り」は、5日、6日の夜に境内で行われます。
暗闇の中、灯された火は幻想的であり、挑戦的です。この神事の起源は定かではありませんが100年以上続いていると言われています。期間中、大漁と海の安全を願う海上渡御の他、女神輿を先頭に海で身を清める海中神輿も行われます。

フォトムービー

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