日本の祭りレポート
やまなしおかじんじゃ あづまやぐうしゅんきれいたいさい あづまやぐうしゅんきれいたいさい
山梨岡神社は山梨の地名の由来です。裏手には1本のヤマナシの木(バラ科ナシ族)が白い花を咲かせています。
朝8時、境内の神楽殿で24演目の舞の始まり。「斎場の舞」「御供献備」などがあり、「國常立命(くにとこたちのみこと」の舞」、キツネの仕草の「宇気母智命(うけもちのみこと)の舞」、午後1時「天岩戸」「四弓の舞」、少女が面をつけずに舞う「天鈿女命の舞」「大蛇の舞」「天の岩戸の舞」「祝詞の舞」「薙刀両剣の舞」などと続き、武田信玄公が出陣の前に必ず舞わせた「四剣の舞」。最後は舞子長だけに舞うことが許される「大山秖命(おおやまづみのみこと)の舞」で24の演目が終了。これはまるで神楽の大河です。桜吹雪のなか、太鼓と鞨鼓(かっこ)と笛が延々。人間関係の濃さを実感する祭りです。
【取材・文:苦田秀雄】
山梨の県名のルーツとされる山梨岡神社の春季例大祭。見所は県無形文化財の太々神楽。4月4日早朝の神事の後、夜10時頃までかけて24種類の舞を奉納します。特に勇壮な「四剣の舞」は武田信玄が出陣に際して奉納、戦勝を祈願したとされています。神楽に携わる氏子は舞子と呼ばれ、現在は30人で構成。大切に受け継がれています。