日本の祭りレポート
あさひなおおりゅうせい
龍勢とは筒に旗などの詰め物を入れて火薬で飛ばし、上空で爆発させて詰め物や煙で模様を描くもの。いわばロケットの元祖です。
里山を朗々と口上が流れます。“お~りゅうせい お~りゅうせい 新しい 門出の願い 龍の舞 二人の健康 皆の幸せ”。それは地域の風景や、想いを唄ったもの。大龍勢が発射。それはするすると天に上り、煙が龍の模様を描き、落下傘が開きました。曲物(まげもの)は龍、花傘、連星で、これを一度に成功させるのが最も難しい技。その作り方はお互い秘伝中の秘伝です。古代、中国で開発された火薬技術は諸外国では武器へと発達。日本でそれは花火や狼煙(のろし)技術を中心に進化。ほかにも龍勢は埼玉県や滋賀県にもみられます。
【取材・文:苦田秀雄】