日本の祭りレポート
あきなのあらせつぎょうじ しょちょがま ひらせまんかい
男たち100人ほどが山の中腹に設けられた小屋のようなショチョガマの屋根にあがり、全員が“よら、めら”と皆が声をかけあい、揺すります。それは全員が体重を右に左に、くりかえすこと8回で倒壊。倒れた方向で豊作を占い、重さで稲穂が倒れるほどの実りを表現。
夕方は海の彼方の神々を招く「平瀬マンカイ」です。そこは秋名集落の港の突堤の先にある岩場。岩の上に白衣の男神役3人と絣の着物姿の女神役4人が、向かい側には白衣の5人の女神役が立ちます。女神役が太鼓を打ち、男神役がニャーダマを招く仕草をします。女神役5人が「神平瀬」の上で縦一列に正座し、海の彼方に向かって祈りを捧げます。
【取材・文:苦田秀雄】
旧暦八月最初の丙(ひのえ)の日である「アラセツ」に、山に建てた藁葺き小屋を揺り倒す「ショチョガマ」と、ノロ(祝女)たちが海岸の岩礁の上で唄い神を招く「平瀬マンカイ」が行われます。この2つの祭りの後、村の広場で盛大な「八月踊り」が行われ、奄美文化の独自性の象徴となっています。(国指定 重要無形民俗文化財)
※出典:ダイドーグループ日本の祭り