藤森祭いいまや地球上でこのような技が残るのはこことモンゴルの一部だけとされる﹁︒駆馬神事﹂である︒場所は神功皇后創建で︑1800年の歴史をもつ京都伏見の藤森神社︒緑したたる端午の節句︑参道に展開するのは唯一無二の騎乗奉納芸︒馬上の氏子たちが妙技をみせながら颯爽と走るのである︒その技は︑敵の矢をかいくぐる﹁手綱潜り︑﹂れは敵方の陣形などの情報を味敵の動静を観察しながら駆ける﹁逆乗り︑﹂敵の矢を払いながら駆ける﹁矢払い︑﹂敵の目から姿を隠す﹁横乗り︑﹂敵をあざたとみせかける﹁藤下がり︑﹂前線から後方へ情報を送る﹁一字書き︒﹂乗子は練習することなの心意気︒馬場は一の鳥居から馬上の所作は戦の実戦的な騎乗訓練であり︑いかに技を美しく神霊にみせるかが大切なのだ︒特に難しいのは﹁︑一字書き﹂で︑それは馬上で﹁寿﹂や﹁馬﹂の文字を反転させて書くもの︒こ方に伝達するため︑馬上で形や文字をしたためる技︒祭りの由来は︑天応元年︵781︶に相良親王が陸奥の反乱にあたり藤森神社に誓願しされる︒それが江戸中期に大陸系の馬術の影響を受けたと考えられている︒ふじのりもさうか歴駆け馬ま神事京都府馬上の妙技そ︑れは日本唯一にして1200年の歴史藤下がり81実施日/5月5日場所/京都府京都市伏見区深草藤森神社参道電話/075-641-1045(藤森祭駆馬保存会)交通/京阪電車「藤森」駅下車25珍稀
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